6月5日(水)
3. 函館バスで行く
翌朝は本当にゆっくり起きた。そしてバスに乗った。函館行き、普通の人は電車で行くようだが、今回はバスにしてみた。札幌駅の脇のバスターミナルから出発。車内は3列シートで、飛行機で常に通路側を取る私は真ん中の席を選択したが、そんな人はいなかった。3席は十分に間隔があり、更には混んでもいなかったので、両窓際に集中していた。私だけが浮いている感じがした。
バスは実に快適に走る。さすが北海道、車も少ないし、道もよい。2時間半ほど走ると休憩があった。眺めの良い場所だった。有珠山、昭和新山、駒ヶ岳が見えた。何だか昔聞いたことがある。噴火した山だったかな。そんな場所に立っている自分が不思議に思えた。電車ではこんな感じにはならないだろう。ドライブインでサンドイッチを買って食べた。背中に山、目の前の遠くに噴火湾と呼ばれる内海があった。こんな雄大な景色の中でボーっとするのも贅沢なものだ。
函館に近づくと、少しずつ乗客が降りていく。そして函館市内に入り、駅前で下車。今日の宿は朝市の近くですぐ見つかる。この宿は昔朝市に買い出しにでも来た人が使ったのではないだろう。かなり古い。朝市は目の前だった。
五稜郭
函館と言えば五稜郭。駅前から路面電車に乗ってみる。路面電車だからゆっくりだが、見るべきものはあまりない。五稜郭公園前で下車してからも結構歩く。場違いなタワーが出来ており、中もきれいで違和感ありあり。
五稜郭公園はきれいに整備されており、藤棚があり、つつじが咲いていた。公園内の建物は全て最近作られたもので魅力はない。だが、公園の周囲は何となく雰囲気があり、歩いて見たくなる。ここで幕末の戦争があり、終結したのか。何とはなく感慨深い。
裏門には男爵芋の碑が建っていた。何故ここにあるかと思うが、ここにあるのが相応しいようにも思える。周囲は堀で囲われているが、今はランニングコースになっており、人々が汗を流していた。うーん。
帰りは歩いて戻る。駅の近くまで来ると土方歳三最後の地、に出くわす。そう、函館と言えば土方だよな、と思い出す。この碑があった場所はきれいな庭園であり、それも何となくそぐわない。