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2013.11.10

 旅行記(日本)

バタバタ茶を訪ねて(5)長野から泊まで各停の旅

各駅停車で泊まで

 

 

バスで長野駅へ戻る。今日は試験の日なのだろうか、午前中なのに学生が大勢乗っている。長野駅で直江津行の電車に乗ろうとしたが、何とスイカが使えなかった。本日の目的地、泊まで切符を買おうとしたが、料金も分からない。するとちゃんと駅員が一人、自販機の前に立っており、『どこまで行くのか』と聞き、料金を調べ、切符を買ってあげている。これは助かる、とは思うものの、釈然としない。自販機の前で人が処理?何かが変。


 

日本人でもよくわからない電車の料金。外国人が来たらさぞや困るだろうな。しかも日本語ができなかったりしたら、ひと騒動だ。スイカが使えれば取り敢えず乗り込めるのだが、『当分使えるという話はないし、ここの駅で使えても富山の田舎の駅で出られないでしょう』と言われると、日本は先進国なのか、と思ってしまう。

 

そしてもっと驚いたのは、直江津までの電車が妙高3号という特急仕様の車両。ところが各停なのだ。各停だけど、指定席は有る。これは凄い。日本のローカル線、なめたらいけません。


 

そして1時間半、妙高3号は見事にすべての駅に停まった。途中スイッチバックするところなどもあり、鉄道マニアがカメラを構えていた。上杉謙信の居城だった春日山城も通過した。元々特急だった彼?が今では各停。でも何だか胸を張って走っているように見えたのは私だけだろうか。


 

直江津からは急行なども出ていたが、妙高3号で気を良くして敢えて各停に乗る。直江津は 佐渡へ渡るフェリーが出ている。佐渡へも一度は行ってみたいが今日はお預けだ。厚い雲が覆う直江津、日本海側は太平洋側とは違うんだぞ、と言われているように感じる。


 

直江津を出た富山行各停はゆっくり走る。途中トンネルに入り、電車が停まる。あれ、故障か、大変だ、と思っていると、何とそこは駅だった。筒石という名。日本では珍しいトンネル駅だそうだ。駅の入り口はかなり上の方にあり、上り下りは大変だとか。こんな駅に出会うのも各停ならでは。



 

青海(おうう)、能生(のう)といった読めない駅名もあった。恐らくは由緒正しい、または何かの当て字なのだろうが、結構風情を感じる。風情と言えば、親不知、市振など、松尾芭蕉の奥の細道やその他歌人が歌を詠んだ場所として知られている。電車も親不知付近ではかなり海に接近。海の上に道路が掛かっている。


 

市振は越中と越後の国境。ここから越後へ入るという意味で『一から振り出し』。芭蕉の 「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月」はとてもいい句だと思っている。一度下りてみたいが、今回はやめておく。ようやく泊の駅に着いたのは1時間後。この旅もまた面白かった。気が付くと1車両に12人しか乗っていない。泊の駅で降りたのは私だけだった。さて、どうなることやら。