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2013.11.11

 旅行記(日本)

バタバタ茶を訪ねて(6)朝日町 山間の一軒宿 小川温泉

3.   朝日町

小川温泉

 

 

駅には朝日町商工会議所のHさんが迎えに来てくれていた。これは京都宇治のお茶問屋さんの口利きである。感謝。今日は特に予定がなく、そのまま宿泊先へ。事前に『温泉ホテルと湯治場、どっちが良いか』と聞かれていたので、湯治場、と答えていた。湯治場、その表現が何とも古風で好ましい。この21世紀にも湯治場があるのだろうか。


 

Hさんの車で送ってもらう。途中川があり、その向こう岸を差して、『あそこが蛭谷。バタバタ茶をやるところ』と言われる。ただその『蛭谷』の発音はどう聞いても『ビルダン』と聞こえてしまう。一体どんなところだろうか。


 

車は山道を行き、トンネルを潜った。その向こうにはまさに一軒宿といった感じのホテルがドーンと建っていた。目指す湯治場はその立派なホテルの横にちょこんと併設されていた。既に予約されていたので、スムーズに。湯治場は12食付きで7000円ぐらい。ホテルはその倍はするらしい。そしてHさんは会議があると言って帰って行った。





 

フロントのおじさんに『WIFIありますか』と聞くと『WIFIって何?あー、あの無線の・・』と言われて驚く。実はこの山の中、私が持ってきたポケットWIFIも、圏外が表示されていた。『携帯は何とか繋がるんだけどね』『そういえば数年前、外部との接触を断ちたいというお客が数日泊まったな』など、浮世離れした話が続く。でもそれは好ましい。私もネットなし生活でのんびりできると割り切る。


 

この湯治場に来るお客さん、昔は確かに湯治の為に長逗留だったが、今では近隣の老人たちの日帰りの湯、となっている。中にはここの温泉の権利を持っていて無料で使える人もいるらしい。田舎は複雑だ。夕方は皆が湯から上がり家路につく。


 

露天風呂があるというので見学に行く。小川というには大きな川沿いに歩いて行くと、脱衣所はあったが、風呂は見えない。と思ってカメラを岩の方に構えると、何と裸のおじいさんが立ち上がった。本当に自然の温泉だった。双方ビックリして無言。脱衣所から素っ裸で岩まで歩く自信がなく撤退。その横を女性が女性用に向かっていく。すごい。


 

宿に戻り、一風呂浴びると気分も落ち着く。だがすぐにご飯。何と5時半開始だ。泊まっている人は殆どいないので、食堂は早く閉まるようだ。刺身など、結構おいしいものが出て満足。おばさんにこの辺の歴史を聞いてみたが、『よくわかんね』という感じ。


 

夜は物音といえば、川のせせらぎのみ。ネットもなく静かに熟睡。そういえば今朝は長野で朝5時に起きて、長い1日だった。