茶畑
伝承館を後にして、茶畑を見学する。茶畑は町の中にあり、遠くに山々が見えるいい景色の中にあった。『お茶実証畑』と書かれた看板が立つ。畑はここ1つだけ、ここでバタバタ茶製造の原料となる茶葉を摘んでいる。海辺に近いこともあり、標高はなく、平地に畑が続く。
茶樹は『やぶきた』と書かれている。あと1月もしないうちに茶摘みが始まることもあり、茶葉が元気に育っていた。ここは公園にもなっていて、向こうの方にまるで原始時代のような藁葺の家屋が見えた。バタバタ茶が何となく愛おしくなってきた。
すぐそばに『なないろ館』という郷土の特産品などを扱っているところがあった。富山県には各地に窯があり、焼き物が盛んなようだ。海辺ではヒスイの原石が今でも見つけることが出来るという。『縄文時代から古墳時代にかけ、朝日町はヒスイの玉つくりの地』だったそうで、古代のロマンに満ちていた。
この地はその昔、中国や朝鮮半島と独自の交易があったのではないだろうか。ヒスイの貿易がメインだったかもしれないが、それに伴い、モノや人の往来があり、独特の文化が築かれた、そんな気がしている。
最後に町役場へ行き、町の歴史についての資料を探したら、親切にも『町史』を貸して頂いた。ただ残念ながらお茶についての記述は殆ど無く、バタバタ茶については、分からないことが多く残ってしまった。