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2013.11.23

 旅行記(日本)

バタバタ茶を訪ねて(16)氷見 民宿は泊まるところではなく料亭

民宿は泊まるところではなく料亭

 

 

さっきの観光案内所のパンフを見て、今日の宿泊先を確認したところ、何と『個人送迎あり』との記載があった。案内所に戻り、この記載を質したが『書いてあるけどないんです』との答え。そんな馬鹿な??重ねて問うと『ないものはないんです』と強く言われ、まるで泊まれるだけで幸せだ、とでも言わんばかりの対応。『どこの宿もギリギリでやっているんで』と言われても話の筋が違う。

 

どうしてもこんなことが起こるのだろうか。このパンフは民間人が作ったものではない。観光協会が作ったものであるという。まさに虚偽表示だと思うのだが、当事者に悪びれた様子もなく、謝るという概念すらない。このおじさんも実は板ばさみなのかもしれない。そう思うと急に哀れ、とも感じられる。

 

仕方なく言われたバス停へ。しかし時間になってもバスは来ない。踏んだり蹴ったり。15分ほど遅れてきたバスに乗り、民宿のあるところへ。こじんまりしたその宿は何だか普通の家へ行ったよう。


 

2階に通されたが『今日はお客さんしかいませんよ』とふすまが全部空いている。何であんなに苦労して泊まる先を探すんだ、解せない。送迎のことを聞いても『お客さん、バスで来たの』と驚いている様子。ましてや『明日大阪へ行くんだけど』と言ってみても、『ああ、バスは7時台に3本あるけど、あの後は10時だわね』と呑気なもの。もうこうなればアジア式。なるようにしかならん。因みにWIFIなど当然、全くない。

 

夕飯まで時間があるので散歩に出る。小さな城跡、小山にのぼり、海を眺める。海沿いを歩く。そんな日常風景的なことしかない。でもそれはそれでよい。何だか気分が少し晴れた。そしてお風呂を独占して、長湯する。だんだん極楽気分になる。





 

夕飯前に男性がフラッと泊まりに来たので、ふすまを閉める?今晩はこのおじさんと二人で飯だな、などと思っていると、何と一人ずつ1階にある個室に通される。そしておかみさんが運んできた料理をポツンと一人で食べる。何とも侘しいのだが、しかしその刺身の素晴らしさ、煮つけ、焼き物、全てが実においしい。これならみんな大喜びだろう。ここの宿主は魚の仲買の資格を持ちプロ。とにかく素晴らしい。黙々と全部平らげた。





 

そして分かった。ここは泊まるところではなく、地元の人や常連さんが食事に来る料亭のような場所なのだ。だからおひとり様は手間のわりに儲からないので、あまりいい顔はしないのだ。食事だけに来ても5000円から掛かるらしい。朝食まで付いて10000円は安いと言わざるを得ない。満足して広い部屋で寝る。