迎えが来ない空港
イミグレも実にスムーズ。だが預けた荷物が出て来ると、何とスーツケースが凹んでいた。え、と思い、職員に伝えると、マッチョな彼は『ケース開けて』と言い、内側から思いっきり叩き、一発で元に戻した。さすがモンゴル。
出口には沢山の出迎えが待っていたが、私の名前はなかった。周囲を確認したが、迎えの人はいなかった。そうなると突然途方に暮れる。ホテルの名前は聞いているが、電話番号すらなかった。勿論迎えの人に番号もなく、頼みの綱のN先生とモンゴル人Uさんも今こちらに向かっているので、連絡は取れない。
タクシーの運転手が近づいてきた。日本語ができる。空港のインフォメーションに相談したが、どうにもならない。仕方なく彼のタクシーに乗ろうとしたが、モンゴルのトゥグルグをもっていなかった。運転手が両替は2階だ、と連れて行ってくれた。案外いい人かもしれない。両替したが、公式の両替所なのに、レシートすら出さない。どうなっているんだ。
そして1階に下り、タクシーに乗ろうと進むと、何と私の名前が書かれた紙を持った男性が立っていた。彼は突然『探しましたよ』と流ちょうな日本語で言う。旅行会社のガイドか。車に乗ると彼自身が運転している。聞いてみると運転手兼ガイドだと答えるが、一人三役の活躍だ。
何とその彼は日本に5年間住んでいた。しかも通っていたのは防衛大。え、日本人以外でも防衛大に入れるの?『防衛大には中国以外のアジア各国から勉強に来ている』というではないか。日本人が知らない、意外ない事実に唖然。
空港からの道路は専用道路になっており、4年前とは違う。空も抜けるような青空。気持ちの良い空気。だが、市内に入るとことから渋滞が起こり、新しいマンションが見えてくる。『ウランバートルは急激に発展して、インフラが付いて行かない』のだそうだ。モンゴルの変化が既にっ随所に表れている。楽しみだ。