大使館で
午後は日本大使館を訪問した。ここで対応して頂いたのはやはり?同窓の先輩と後輩。昔誰かに聞いたのだが、この大使館は基本的にモンゴル語学科の人ばかりが、モンゴル専門家として配置されるらしい。そういえば司馬遼太郎さんも大阪外大モンゴル語卒だったな、と急に思い出す。
3月の安倍総理訪問で、これまで進まなかった事案もスムーズになったと。また最近はモンゴル政府の閣僚に日本留学組が就任するようになり、益々日本の重要性は高まっている。但し経済の実態を見れば石炭など資源輸出の90%が中国向け、外国からの直接投資も見かけ上は中国から35%だが、オランダとルクセンブルグからの迂回投資を合わせると、こちらも80%以上が中国からとなり、中国頼みが顕在化。中国の景気減速で経済的に厳しい状況が出てきている。
ホテルの結婚式
大使館からホテルまでは近かったので歩いて帰る。途中にモンゴル文化教育大学という看板が見えた。日本語だ。Nさんによれば、『ここは日本に留学したモンゴル人が作った大学で創設者は知り合い』とのこと。残念ながら創設者はいなかったが、中を見学した。
この学校は日本の大学とも提携しており、日本人留学生も来ているようだ。この国に来て彼らは何を見ただろうか。ちょっと興味が湧く。片やモンゴル人学生が日本語を学んでいる。壁には『折り句』が張り出され、面白い。微笑ましいものから、かなりのレベルのものまで、自分の名前を使って作っている。
ホテルに戻ると玄関口に飾りが施され、結婚披露宴が行われようとしていた。実はほぼ毎日、このホテルでは披露宴が行われている。ホテルの建物がオシャレなのと、立地が良いからだろう。参加者も皆着飾っており、子供たちもはしゃぎまわっている。かなりの費用が掛かるだろうから、お金持ちの宴だと分かる。
中ではちょうど弦楽四重奏の演奏中だった。この辺が中国などとは違っている。洋風なのだ。夜もオペラを歌う参加者がいるなど、ロシア、ヨーロッパの影響を強く受けていることが分かる。恐らくはそちら方面に留学した人が多いのだろう。
それにしてもアジア各国、どこへ行っても派手な結婚式が行われている。これは一種のブームでもあり、また伝統的に祝祭を派手に行う習慣でもある。結婚式は一大ビジネスチャンスである。北京の知り合いが中国で日本式結婚式のアレンジビジネスをやっているが、これはやり方次第では日本的なきめ細やかな手法が受ける、日本的なおもてなしの輸出になるだろう。