ザッハの火事と大渋滞
本日はA教授の買い物をメインに、再びザッハを訪れる。ところが、車で近くまで行くと、なんと火事が発生していた。当然前の道路は通行止め、仕方なく向かいに新しく出来たザッハへ行く。しかしこちらは店が殆ど開いていない。どうやら古いザッハで成功した人々が新しいザッハの権利を買ったらしく、未だに古い方に店のある人は、そちらの荷物の持ち出しなどで精一杯、新ザッハの店など構っていられないようだ。
遠くから見ると、建物の一部が焼け落ちていた。もし我々が行っている時に火事が起こればパニックだっただろう。消防車が駆けつけていたが、防火水の設備がないのか、なかなか放水は始まらない。車は益々近づけない。
いつまで経っても埒があきそうにもなく、テンゲルへ向かう。ところが少し行った所で大渋滞に嵌り込んだ。我が運転手は最初から『この道を行ったらマズイ』と言っていたが、東京が長いUさんはその忠告を聞かずに突っ込んでしまう。そこから延々、ダラダラ状態となった。
普段でさえ、渋滞がひどい道に、今日は火事が重なっている。全く身動きが取れない。歩いたほうが余程早い。UBの交通事情は車の増加に道路が追い付かない。おまけに冬は工事が出来ないため、夏に一斉に道路工事に入る。観光業としてはかき入れ時だが、車は動かない。今や一大ストレスになっている。僅か10㎞以内の道を2時間以上かかって進んだ。
テンゲルはダルハンで行った食肉加工会社の社長とその兄弟が90年代に始めた大規模スーパー。まあウオルマートのようなもの。倉庫のような店舗に大量の商品を積み上げ、纏め売りしている。その手法がモンゴルでは画期的で珍しく、この店は誰でも知っている。今日行ってみると、お客は午前中のせいか殆どおらず、閑散としていた。これも時代の流れだろうか。
お茶コーナーに行くと、韓国製緑茶などが目立つ。安いのだろう。レンガ茶もあるが、どこの製品であるか表示がないらしい。モンゴル語で書かれており、分からないが、写真がチベットのポタラ宮であり、どうやら中国製。中国製は嫌われるため、敢えて表示をしなかったのだろう。Uさんによれば、『紅茶はグルジア産』ということで探したが、見付からなかった。モンゴルとグルジア、あまりにも離れた国で何故お茶の交易があるのか、それはソ連時代の歴史と深い関係がある。今後の研究課題としたい。