スユップとコーヒー
昼は某マスコミのYさんに食事に連れて行って貰った。市庁、ここも懐かしい場所だ。昔の定宿はこの近くのコリアナホテル、ちょっと経費に余裕があるとチョスンかプラザ、ロッテホテルに泊まったこともある。全てこの付近だった。市庁は日本時代のものが残っていたが、いつのまにかその後ろに馬鹿でかい建物が建っていた。周囲もすっきりときれいになっている。
市庁の裏へ行く。この辺も昔はごちゃごちゃしていたが、今は立派なオフィス街。ビルが立ち並ぶ。西新宿あたりを歩いている感覚である。入ったお店は豚肉の店。プサン料理屋で人気があるという。スープに豚肉を入れ、ご飯も入れて食べる。韓国は牛肉とのイメージが強いが、実は豚がよく食べられている。牛は豚の2倍の値段はするので経済的な理由もあるが、豚が旨いと言う理由もある。
食後にコーヒーを飲みに行った。この辺も日本的な対応だ。ソウルには今や急速にコーヒーチェーンが拡大している。大手が5₋6軒あるそうだ。そのうちの1軒に入ると、『ダッチアメリカーノ』という見たこともないコーヒーがある。アメリカーノなのに濃いコーヒーだった。
支払いは多くの人がカードで行っている。サインはなぜか機械に書き込む。これでサイン確認ができるのだろうか、とみていたが、確認している様子もない。どうやら形式的なサインだが、その後どこへ行ってもこの機械があるのには驚く。日本では未だにサインを確認せずにカードを返すところが多いが、これは効果があるのだろうか。
注文後、席に着く。いつ取りに行くのかと思っているとYさんが持ってきた機械が鳴る。ポケベルである。これで準備完了を知らせる。これは良い方法だ。これなら注文後、席を見つけて座っていればよい。因みにこのお店、イメージはスタバを意識して、ソファーやテーブルなど、様々な空間を用意。居心地の良さをうたっているようだ。
本屋と光化門
Yさんに教えられて、近くの本屋へ行く。この地下の巨大本屋も懐かしい。昔出張の合間によく行ったのだ。奥さんのリクエストで、K-popのCDを買いに行く、でも字が読めない。仕方なく誰かに頼んで読んでもらう。そんなことを繰り返した。今回ここに来たのは日本語の本がたくさんあると聞いたから。韓国の茶の歴史に近づく資料はないかと探したが、残念ながら見つからない。これは結構難題なのかもしれない。だんだん疲れてきたので外へ出る。
本屋のあるビルの前に像が見えた。英雄、イシュンシンの像だ。そこを北へ向かうと光化門が見える。更に行く景福宮。李氏朝鮮時代に建てられ、文禄慶長の役で焼失。その後朝鮮総督府庁舎なども置かれた場所。ソウルの中枢だったところだ。青空の下、暑さが堪えてくる。光化門の前に観光客が集まっていた。衛兵の交代が行われている。これには台北を思い出す。風が強い中、韓国らしい生真面目さで衛兵は交代した。さすがに疲れたので、地下鉄でホテルへ戻る。