2. 廣方圓 (http://www.kfytea.com/jp/about.php)
ゲストハウスを出て、大学の後輩と食事をした。長春路にある広東料理屋だったが、味が懐かい。伝統的な広東料理がそこにあった。料理と言うものは進化・改良が加えられていくもの。ところが香港から数十年前に台湾に持ち込まれた広東料理は進化の波から外れてしまい、結果として伝統の味を守ることがある。鹹魚炒飯などは香港でよく食べた定番。
夜10時近く、後輩と別れてゲストハウスに戻ろうと思ったが、ちょうど近くに廣方圓」があるのを思い出す。明日の活動に備えて、情報を仕入れに行く。すでに閉店の可能性もあったが、数人が茶を飲んでいた。ラッキー。
ここのオーナー湯さんは、台湾にプーアール茶を広めた女性として有名。5年ほど前にお店に行き(http://hkchazhuang.ciao.jp/chatotabi/taiwan/tea_01.htm)、数回親しく話をしたが、その後全く連絡をしていなかった。今年の1月台北再訪の際、既に引っ越していた店を探し当て再会。今回も夜分の突然の訪問となってしまったが、快く話を聞いてくれた。
実は台湾茶の歴史を訪ねる、と言っても特に手掛かりがあるわけではない。事前に台湾茶に詳しく著書もあるHさんに相談すると「台北茶業公會に行くとよい。私の名前を出せば対応してくれるはず。」とのアドバイスを受けていた。明日突撃取材する予定だが、何と公会の所在地すら確認していなかったのだ。
公会の会員である湯さんは、即座に公会の常務理事に電話を入れて、私の突然の要請に応えてくれた。そして結論として、公会にいくよりも、「まずは黄さんを訪ねるべし」という結論に達したのである。果たして黄さんとはどんな人物なのか?普通の日本人なら根掘り葉掘り聞くのだろうが、私の場合、取り敢えず明日の朝黄さんの店を直接訪ねるという無謀なプランを立て、その日を終えた。