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2011.05.08

 旅行記(台湾)

台湾茶の歴史を訪ねる旅(6) ライブ

6. ライブ
時間も8時となった。Yさんのもとを離れ、次なる目的地へ。先程劇的な再会をしたBさんよりライブの前のメンバー夕食会へのお誘いだ。本来は遠慮すべきところであるが、そこに青木さんもやって来ると聞き、仲間に入れてもらったのだ。

青木由香さん(http://www.aokiyuka.com/)、台湾在住9年、お茶にも関係した仕事をしているとのことで、紹介を受けていた。台湾に関する著書もあり、ユニークなキャラだと聞いていた。青木さんはメンバーのためにライブハウス近くの個性的なお店を予約して待っていた。さすが。


ところがメンバー以外にも数人、参加者がおり、また初対面でお茶の話を聞くなど出来る状況ではなかった。BバンドのメンバーはBさん以外の3名は若い台湾人であり、おとなしい感じであったが、皆今日の日を楽しみにしていたようで、とてもアットホームな雰囲気に包まれていた。これもBさんの人柄か。特に24歳の裕君は全盲のピアニスト、東京でのリサイタルも控えているとのことで、少し驚く。


そして食事が終わり、いよいよライブへ。ライブハウス前にはファンや知り合いは待っており、久々の再会を祝していた。Bさんの台湾生活が充実していたことを物語っている。青木さんの携帯が鳴る。何か話していたが、当然こちらを振り向き、「Yさんのお茶屋に居たの?」と聞く。その電話はYさんの所で日本語を話していた女性Lさんからであった。そして何と何と、その彼女こそが青木さんが最近立ち上げた会社の会長だと言うではないか?もうこの程度では驚かないが、やはり驚いた。青木さんとも何らかのご縁が繋がった。


いよいよライブハウスへ。こじんまりした会場で、Bバンドの演奏は始まった。Bさんとリーダーのトークが間に入り、会場は沸いていた。Bさんから中国語で「今回の震災に対する台湾人の支援に感謝する」との言葉を聞き、久しぶりに感謝を表す意味を感じた。支援も感謝も突然生まれる物ではなく、このような親密な空間でお互いが分かりあう中で生じる物ではないか。



Bさんの歌声がハウスに響く。力強い歌、色々な思いが詰まっていた。子供たちを思って作った曲も含まれており、思わず涙しそうになってしまった。感激の再会の余韻は残っていた。彼は全てを敢えて日本語で歌っている。歌詞が分からなくても、台湾の人々に十分に伝わっている様子が分かる。実に不思議な情景だった。




演奏が終了し、Bさんが一人一人の観客と固い握手を交わす。しみじみと「今日会えてよかった」と言葉を交わした。これも一つの茶縁なのだろうか。Bさんの今後の活動に注目して行こう。