みんなで作ろう!「ベトナム旅行便利帳」

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 【[ベトナム街角笑ケース]

第3話:お釣りの現物支給
2009年03月23日
 
写真を見ても、「これの何がいったい面白いのか」と感じられるに違いない。写っているのは、何の変哲もない5000ドン札とチューインガム。しかしこのチューインガム、じーっと見ていると、お札に見えて…、来るわけないか。実はこのガム、お釣りの1000ドン札の代わり、なのである。

 少し事情を説明しよう。今日のランチは、会社近くのちょっとこじゃれたレストランへ。ビジネスランチセット2万4000ドンに、アイスコーヒー2万ドンを注文。食事代に比べてコーヒーが高いと思うが、それはここでは本題ではない。

 食事が終わってお会計。4万4000ドンに対して、私は5万ドン札を出した。お釣りは6000ドン。ところが、返って来たのは5000ドン札とチューインガム、だったのである。

 最初は「お、食後にガムをサービスしてくれるとは」と思ったのだが、お釣りが足りない。ウェトレスさんに「お釣りが足りないんだけど」と言ったところ、「あ、そうなのよ。今、ちょうと1000ドン札を切らしていて。ガムで勘弁してちょうだいね」と笑顔で切り返されてしまった。気の弱い小生、そのまま引き下がったことは言うまでもない。

 ちなみに、お釣りが足りなくて現物支給というのは、そんなに珍しいことではない。特に多いのがスーパー。例えば5900ドンの買い物をしたとする。1万ドンを出すと、おつりは4100ドン。しかし、ベトナムの最少通貨単位は200ドン。つまり100ドンのお釣りは出したくても出せないのだ。そういうときに、キャッシャーさんは、「はい」と飴玉を出してくれる。それが100ドンの代わり、というわけ。

 先日、スーパーで買い物をした小生、合計額が3万100ドンだったのを見て、このときのためにずっと持ち歩いていた、少し溶けかかった飴玉を3万ドンの現金と一緒に差し出した。

「これなに?」
 とキャッシャーさん。
「前にここのスーパーで買い物をしたとき、100ドンのお釣りの代わりに、この飴をもらったんだよ。だから、これ100ドンの代わり」
「あの~、お客さん、飴では支払いはできません」
 あっさり拒否されてしまった。トホホ。

 余談が長くなってしまったが、というわけで、今週の「街角笑ケース」殿堂入りは、「お釣りの現物支給で受け取ったガム」で。お後がよろしいようで…。

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 【[今日もカフェ日和]

003:恋をした数だけ、行きつけのカフェがある~ミエンドンタオカフェ
2009年03月23日
 

「ベトナムでは、恋した数だけ、行きつけのカフェがあるのよ」
 と、友人のベトナム人・ヒエンさんが教えてくれました。彼女曰く、ベトナムのデートは、食事は安い(しかし美味しい)もので手早く済ませ、その後、お洒落なカフェでゆっくりするのだとか。

 2人のお気に入りのカフェが見つかると、そこが行きつけになります。そして新しい彼氏・彼女ができると、また別の行きつけを作って、そこに通うのだそうです。

「ヒエンさんが彼氏と行くのは、どこのカフェなの?」
 と尋ねると、顔を真っ赤にしながら、「う~ん、それはね…」と、教えてくれたカフェに今朝は来ています。名前はミエンドンタオカフェ。ヒエンさんの彼氏、なかなかいいセンスをしています。

 ここは、比較的最近できたもので、開店するや否や、ホーチミン市の若者たちの間でトップクラスの人気を獲得した話題のお店。

 ホーチミン市の若者に人気の店は、大きく2つに分けられるように思います。

 1つは、とにかく賑やかな大型カフェ。店内にテレビが何台もあってハリウッド映画を流し、それと同時に大音響で流行の音楽も流れています。店内の無線ランに接続して、コンピュータゲームに興じている若者たちもいます。

 もう1つは対照的に、ゆっくりおしゃべりをするためのカフェです。

 このお店は後者。敷地の中には小さな川が流れ、随所に木や花が配されており、巧みに自然を取り込み落ち着いた雰囲気をかもし出しています。店内にテレビはなく、バックに流れる音楽も会話の邪魔にならない程度で、最近のカフェには必ずある無線ランもありません。

 お客さんたちは、飲み物を片手に、ゆっくりとおしゃべりしている人たちばかり。こうしてせわしなくキーボードを叩いている私は、浮いてしまっている感じです。

 冒頭に登場してくれたヒエンさんは、こんなことも言っていました。
「彼氏と映画や遊園地に行くのももちろん好きだけど、いちばん楽しいのは、その日にあった楽しかったことや、将来の夢を語り合いながらカフェで過ごす時間ね」

 ここは東京ほど娯楽が豊富でないという理由もありますが、「ホーチミン市では、人とのおしゃべりが最大のエンタテインメント」という話を聞いたこともあります。カフェは、カップルが愛を育むだけでなく、ベトナムの濃厚な人間関係を育む場なのでしょう。

 そんなことを考えているうちに、そろそろ出勤の時刻になってしまいました。それでは皆さんも良い一日をお過ごしください。

<データ>
Mien Dong Thao Cafeミエンドンタオカフェ
住所:221A Nguyen Trong Tuyen, Quan Phu Nhuan, TP.HCM(市民劇場から車で20分)
電話:08-38451357
営業時間:06:45~23:00(無休)
英語メニューあり/屋内席はエアコン付きで禁煙

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