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日本の大手百貨店の一つ「そごう」はベトナムも店舗がある。ウソだと思うなら、写真を見て欲しい。ほら、見覚えのあるロゴ、ちゃんと「SOGO」と書いてあるのが見て頂けるだろう。



しかし、この「そごう」ベトナム進出第1号店、おそらく日本の「そごう」の人はほとんど誰も知らないだろう。日本の「そごう」とは、何の縁もゆかりもないお店なのだから。

この「そごう」、在住日本人の間では有名なお店である。しかし、あくまでも「ネタ」として、であるが。小生の周りで、店内に足を踏み入れたことがあると 言う日本人は、1人もいない。以前は確か、リートゥーチョン通りにあったのだが、閉店。在住者の間では、今年8月31日に閉店する、あの心斎橋の「そご う」以上に、惜しまれたものだ。しかしその後、グエンチャイ通りに移転して、今も健在である。

小生がわざわざ言うまでもなく、ベトナムは違法コピー天国である。そして、日本製品は高品質という絶対の信頼感がある。そのせいか、いろんなところで、偽の「日本ブランド」が横行している。

次の写真を見て欲しい。



この蛇口には「TOTO」と書いてあるが、ロゴも違うし、新品のときから、閉めても閉めても、水が止まらないこの蛇口が、本物のTOTOとは考えにく い。この「TOTO」、便器も作っているようだ。あるところで、汚物が流れない便器があり、「こんな出来損ないの便器を作っているのは、いったい、どこの 会社だ」とロゴを確かめたら、この「TOTO」というロゴが書いてあった。

最後は家電メーカーのSanaky。ロゴの下にはTokyo Japanと書いてある。



もう何年も前のこと、あるベトナム人から「オレの送風機は、日本の有名メーカー製だ」と誇らしげに見せられたのが、このSanaky製だった。私が「サナ キーなんてブランドあったっけ?」と首を傾げていると、「これは日本でも有名なブランドだぞ、どうして、日本人のお前が知らないんだ?」と、怪訝な顔をさ れた。日本にもあるのかもしれないが、少なくとも、日本を代表する有名ブランドでないのは確かだ。

そういうわけで、偽の日本ブランドはいっぱいあって、探していると退屈しない。今週の笑ケースは、「そごう」ベトナム進出第1号店を殿堂入りにしたい。

お後がよろしいようで…。

(担当:越野 南雄)

 
いよいよヴンタウにやって来た。ホーチミン市に比べ交通量が格段に少なく、のんびりした雰囲気。この町は、毎日が夏祭りとでもいいたくなる雰囲気がある。ビーチには、いつも行楽客があふれ、夜も遅くまで、ビーチで遊んでいる若者たちの姿が絶えない。夜店が軒を連ね、イカや貝を焼く屋台もある。

また潮風が気持ちよく、ホーチミン市より過ごしやすい。タクシーもエアコンと使わず、窓を開けて走っている車が多い。ハイドロフォイルに乗っているときも、外に出て風に吹かれていると気持ちが良かった。

そんなヴンタウでの2日間は、ひたすら、ぼけーっとして過ごした。

ホテルにチェックインした後は、ビーチでパラソルを借りて、のんびり読書。お昼は、インペリアルプラザという、ヴンタウ一のショッピングセンターの中にある「ソン」という高級シーフードレストランへ。カキのサラダ、バターで揚げた白身の魚、魚の入った炊き込みご飯、野菜というメニューで、約10ドル。

午後、ビーチの風が強くなってきたので、ホテルのプールサイドで、のんびり。のどががわけば、プールサイドには飲み物を売っているスタンドもあり、冷たいビールでのどをうるおす。



夜は、町の中心部に足を伸ばし、ヴンタウに来ると毎回立ち寄る「トゥインチャイ」というシーフード店へ。まずは前菜代わりに、生牡蠣とチーズを載せてグリルした焼き牡蠣を各4個づつ注文する。値段は大きさによって変わり、1万ドン~1万5000ドン。いちばん大きい、1万5000ドン(約80円)のものを頼むと、一口では頬張りきれないほどの、大ぶりの牡蠣が出てくる。これに、焼きイカ、焼きカニ、牡蠣のお粥というシーフード三昧で、予算は1200円ほど。

夕食後は、毎週土曜日の夜に開催されているドッグレースへ。3レースかけて勝敗は1勝2敗。しかし、収支はわずかだが、3万ドンの黒字。

日曜日も同じである。朝からビーチへ出て、海を眺めながら、ただひたすらのんびりする。おいしそうなマンゴスチンを売りに来たので、1キロ買って、これを食べながら読書。ビーチでは、このように物売りが徘徊しているので、じっと座ったままでも、本格的な食事から、ビールやアイスクリーム、お土産物まで、手に入ってしまう。

お昼ご飯は、やはり物売りのおばさんから、まだ生きているカニを購入。2杯で約1キロ。代金は10万ドン(約560円)。料理方法を指定すると、それをどこかに持って行って、調理して持って来てくれる。昨日は焼きガニだったので、今日は茹でにした。たっぷりつまったカニ味噌が美味しい。これだけで、すっかり満腹になってしまった。

観光なんてしなくてもいい、風光明媚でなくてもいい、こうして非日常を味わって、精神的にリフレッシュするだけで、旅行に出てくる価値は十分にあると思う。これが遠隔地だったり、お金のかかった旅行だったら、貧乏人である私には、とてもこんな贅沢な時間の使い方はできないだろう。気軽に行けるヴンタウだからこそ、そしてお金をかけない節約旅行だからこそだと思う。

ハイドロフォイルでヴンタウからホーチミン市に戻る途中、次第に、空が夕焼けしていくのを見ながら、明日からの仕事のことを考える。またちょっと疲れたら、潮風に癒されにヴンタウに行こうと考えていた。

 

今日のカフェは、聖母マリア大聖堂と中央郵便局がある「コンサー・パリ」(パリ広場)という観光のメッカにありながら、知らなければ絶対に訪れることがないであろう路地の奥の隠れ家カフェです。路地の入り口はこんな感じ。

ホーチミン市では、こういう路地のことを「ヘム(Hem)」と言います。数十メートルで行き止まりになるヘムもあれば、迷路のように果て しなく続き、その中に一つの小さな町ができているヘムもあります。このヘムを10メートルほど行くと、左手にこんな小さな入り口があります。

ここまで来ても「え、こんなところにカフェが本当にあるの?」と、私も最初は半信半疑でした。思い切って、この奥の狭い階段を上がってみましょう。そこには、こんな別世界が待っています。

お店の名前は「カスバ」。古の映画ファンなら、ジャン・ギャバンが主演したあの名画『望郷』のことを思い出すことでしょう。その舞台となったのがモロッコにある迷宮都市・カスバでした。そう、ここはアラブをイメージしたカフェ&レストランなのです。

メニューはアラブ料理と、普通の西洋料理。値段は全体的に高め。今日は、アイスカフェラテ(4万ドン/約220円)を頼みました。


このお店は、実はさらに上があります。カウンターの右横に入り口があり、その奥の階段を上ってテラス席に出てると、そこは聖母マリア大聖堂が真正面に見え る穴場。観光客の人にもお勧めです。ただしテラス席は暑いので、昼間は、もっぱらエアコンの効いた階下の屋内席を利用しています。

「どうしてホーチミン市でアラブ風カフェ&レストランなの?」という野暮な質問はナシ。全然、関連はないけれど、いいじゃないですか、素敵な時間が過ごせるのですから。

ところで、ここのトイレに初めて行ったとき、思わず吹き出してしまいました。トイレの壁にモナリザの絵がかかっているのですが、なんとアラブ風に黒いベールをかぶっているのです。ぜひお見逃しなく。


そろそろ出勤の時刻です。それでは皆さんも良い一日をお過ごしください。


<データ>
Casba カスバ
住所:59 Nguyen Du, Q.1, TP.HCM(市民劇場から徒歩10分)
電話:08-38245130
営業時間:08:00~01:00
無線ランあり/英語メニューあり/トイレ○

 
「ベトナム語は1単語1音節」なのだそうだ。だから、こういうことになってしまうのである。



今回の写真は、小生の家の近くにあるコピー屋さんの看板。「photocopy」という一つの英単語が、音節ごとに4つに分解されてしまっている。これ は、看板が縦長であるという理由だけでなく、冒頭に書いたように、1音節を1単語として把握するベトナム人にとっては、これが4つの「単語」と理解されて しまうのだろう、と私は推測している。

小生の友人のベトナム人に、Le Thuという女性がいる。カタカナで書くと「レ・トゥー」。「レ」が姓で、「トゥー」が名、これでフルネームなのだ。だからベトナム人にとって、日本人の 名前は、とにかく長過ぎて覚えにくいらしい。だから、覚えやすいように、勝手に短縮されてしまうことがある。

日本から出張でやって来た「真由美」さんを、ベトナム人スタッフに紹介したら、
「あなたの名前、長過ぎて覚えられないわ。そうねえ、あなたは『ミ』さんにしましょう!」
と勝手に命名されてしまった。ちなみに「ミ」さんというのは、ベトナム人女性の名前としてもよくある名前。語源は同じ「美」である。

「雅彦」さんは「コ」さん、「真一」さんは「チ」さんに、「あなたの名前は、明日からこれね」と宣言されてしまった。いずれも最後の音をとっただけ。法則性があるというか、いや、それにしても安直過ぎないか。

地下のトンネル要塞があることで有名な「クチ」の町も、あれは1単語ではなく、「ク・チ」と2つの単語。少数民族の住む北部の町「サパ」も「サ・パ」と2単語である。ちなみに首都ハノイは「ハ・ノイ」。

「日本語で『ありがとうございます』は、なんていうの?」
と、ベトナム人から質問され、
「ありがとうございます、って言うんだよ」
と、説明しても、ほとんどの人は、あまりの長さに目を白黒させてしまい、1回では聞き取れない。
「ベトナム語なら、Xin cam onと3語なのに、日本語は10語もあるのね!」
と、変なところで感心される。

話がすっかり脇道にそれてしまった。看板の話に戻ろう。「photocopy」という1つの単語が、ベトナム人には、4つの単語として認識されている」 という説は、ベトナム語を習ったことすらない、まったくの素人の戯言ではある。が、単に4つに分けるだけでなく、「copy」の部分が、「cop」 「py」と、一つpが補われている点に、何となく意味ありげなものを感じてしまうのだが…。

そういうわけで、今週の笑ケースは4つに分解されてしまった単語、名づけて「バラバラ単語事件」の看板で。

お後がよろしいようで…。

(担当:越野 南雄)

2009年06月20日

 【*ベトナム基本情報

07月の気候

 
●ハノイ市および北部
南にあるホーチミン市よりも、夏の暑さが厳しいといわれるハノイ市。7月も暑い日が続きます。6月の中旬には、連日、最高気温が40度近くまで上がる熱波に襲われました。その前の週までは、エアコン不要の涼しい気候だったにも関わらず...。ハノイを中心とする北部は、このように気候の変化が激しいのでご注意ください。ハノイは5月から9月くらいまでが雨季。7月も2日に1回は雨が降りますので、傘の用意は欠かせません。

平均最低気温 26.1度
平均最高気温 32.9度
平均降水量 288.2ミリ
平均降雨日数 15.7日
(上記はハノイ市の7月のデータ)

●中部(フエ、ダナン、ホイアン)
雨季の北部と南部に対し、7月の中部は乾季の真っ最中。中部の乾季はだいたい2月から8月くらいまでで、今が中部のビーチを楽しむのには最適の季節です。ただ中部ベトナムの夏の暑さは、国中でいちばん厳しいと言われ、「机も燃えるフエの夏」という言葉があるほど。昼食後のいちばん暑い時間帯は、ホテルで休憩するなど、余裕のあるスケジュールを立てることをお勧めします。日中に観光する際は、帽子をかぶり、まめに水分補給をするなど、熱中症対策をお忘れなく。

平均最低気温 25.3度
平均最高気温 34.3度
平均降水量 85.6ミリ
平均降雨日数 8.6日
(上記はダナン市の7月のデータ)

●ホーチミン市および南部
ホーチミン市を中心とする南部では、7月は雨季です。5月から10月まで続きます。雨季とはいっても、日本の梅雨のように一日中、雨がしとしとと降り続くことはまれ。午前中は晴れていて、午後に1時間くらい、マンゴーシャワーと呼ばれるスコールが降るというパターンが多くなります。朝、快晴であっても、終日外出する予定がある場合、傘は持って行ったほうがいいでしょう。雨の前後は、からっとした晴天であることが多いので暑さ対策も必須。また雨が降った後の夕方は、気温が下がって過ごしやすくなります。

平均最低気温 24.3度
平均最高気温 32.0度
平均降水量 293.7ミリ
平均降雨日数 22.9日
(上記はホーチミン市の7月のデータ)

<ベトナム歳時記>
●07月02日:南北統一記念日(1976年制定)
ベトナム戦争終結(1975年4月30日)の後、南北ベトナムが統一され、ベトナム社会主義共和国と改称されたことを記念。

●07月11日: ASEAN加盟日(1995年制定)
ASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟したことを記念。

●07月27日:戦死者追悼の日(1947年制定)
「戦争傷病者・烈士への感謝の日」とも言われることも。

*上記の日は、いずれも休日ではありません。

提供:ベトナム観光文化情報センター
*気象に関するデータ出展:National Meteorological & Hydrological Services

 
その写真の前で、私は足がすくんで動けなくなった。ボロ布のようになった人間の体を無表情につまみあげているアメリカ兵。その足元に写っている黒い塊は、引きちぎられた体の残り半分のようだ。辛くて見ていられないのに、目をそむけることができない...。


ここはホーチミン市にある戦争証跡博物館。ベトナム戦争当時の悲惨さを伝える、さまざまな資料で有名な観光名所だ。

戦争中に撮影された多数の写真、当時の兵器、枯葉剤のために奇形児になった胎児のホルマリン漬け標本、などなど...。あまりにも重たい展示がこれでもか、これでもかと続く。

今日、私のガイド役をかって出てくれた、陽気なベトナム人の女子大生が、「あまりにも辛くて、私はここの展示を見ることができないのです。申し訳ないのですが、一人で入って頂けますか」と言ったのも無理はない。

ぞくっと寒気がして、身震いした。館内には40度近い熱気をはらんだ、南国の風が入って来ているにも関わらず...。

【アクセス】
ドンコイ通り周辺から車で7分。

(原稿・写真:朋野昭)

 
足が確保できたら次は宿である。昔から、ホーチミン市民の気軽な週末の行楽地として愛されてきただけあって、高級ホテルこそ少ないものの、中級以下のホテルの選択肢には困らない。

まずロケーションとしては、フロントビーチ側、バックビーチ側、どちらを選ぶかという選択肢が一般的だろう。ビーチライフを中心に考えるならバックビーチだ。

市街地にあるのがフロントビーチだが、このビーチで泳ぐことは考えないほうがいい。砂浜は猫の額ほど。漁船が停泊していて、とても泳ぐ雰囲気ではない。フロントビーチからバックビーチは車で10分くらいと近いので、食事や買い物の利便性を重視するなら、フロントビーチ側に宿を取り、ビーチ遊びをするときは、タクシーでバックビーチへいく、というスタイルになるだろう。

私は、とにかくビーチとホテルでのんびりするのが目的なので、今回は迷わずバックビーチ側のホテルをあたることにした。選んだのは、バックビーチの北の端近くにある老舗の4つ星ホテル・キャプサンジャック。
●キャプサンジャック
http://www.hotelcapsaintjacques.com/

ちなみにキャプサンジャックとは、ブンタウ市の旧名。フランス統治下の時代には、この名前だった。

ホテルを探すには、いくつかの方法があると思う。大体、以下の4つだろうか。
1.直接、現地でホテルを探す
2.各ホテルのウェブサイトを探して、そこで予約する
3.旅行代理店で探す
4.ホテルブッキングサイトで探す

値段的にいちばん高くなるのは、1である。「業者を通さず、直接、やり取りするんだから、いちばん安くなるに違いない」と考える人もいるようだが、実際には違う。ホテルは業者には、安く部屋を卸すので、たとえ業者の手数料が上乗せされても、個人で交渉するよりは、ほぼ確実に安くなる。

ただしこれは、中級以上のホテルに関して言えることで、1泊10ドル程度のホテルの場合は、業者は扱っていないし、直接ホテルと交渉することになる。

最近、増えているのがホテルのウェブサイト経由で申し込む方法。ホテル側が「インターネット申し込みの特別レート」というのを設定していて、定価よりもかなり安く泊まることができる。自分の泊まりたいホテルが、明確に決まっている場合は、この選択肢もあるだろう。

ただ、それでも値段は、業者を通したほうが安い場合が多い。つまり値段的にいちばんお得なのは、3か4ということになる。いろんなホテルを見比べながら選ぶこともできるので便利だ。

会社員なので、昼間、旅行代理店に行っている時間はない。そこで私がもっぱら活用しているのは、4のホテルブッキングサイトである。

国外旅行をする場合は、アジアトラベル、アジアルームズ、アジアホテルズなどのサイトを愛用しているが、ヴンタウのように国外では知られてないマイナーな観光地だと、これらの規模の大きいサイトでは取り扱っていない場合が多い。

そういう場合、やはり頼りになるのは、ベトナム国内にあるベトナム専門のホテルブッキングサイトだ。比較的小さな町までカバーしているし、ヴンタウクラスの町でも、10軒近いホテルを扱っているサイトもあり、「さすがベトナム専業」といいたくなる。

似たような名前のサイトが数多くあって、どれがいいのか迷ってしまうが、今回私が利用したのは、以下のサイト。
●Hotels in VIetnam
http://www.hotels-in-vietnam.com/

私が予約したキャプサンジャックは、定価だと、いちばん下のスタンダードクラスが60ドル。ホテルのインターネット特別価格ならこれが45ドルになる。しかし、ホテルズインヴェトナムだと、これが37ドルと、8ドルもお得なのだ。8ドルというと14万ドン少々だから、ハイドロフォイル片道分の運賃に近い金額。節約しない手はない。

申し込み方法も簡単。ウェブ上にあるフォームに必要事項を記入したら、24~48時間以内に、確認メールが来る。希望の部屋がいっぱいのときは、それ以外の選択肢も提案してくれる。このメールに「承諾」の返事をすれば、それで予約は完了。

ただし支払いにはクレジットカードが必要。申し込み時に、クレジットカード情報を記入し、宿泊代は自動的に引き落とされる。

私はいちばん安くスタンダードクラスを予約した。週末なので10ドル加算されて47ドル。週末料金は、ホテルに直接申し込んでも、旅行代理店を通しても発生する。これに往復の船代が約18ドル。現地でシーフードをたらふく食べても、「1泊2日で1万円以内」という予算内に収まりそうだ。

ホテルは木曜日の朝にウェブ経由で予約を入れ、金曜日には確認のメールが来た。後は週末休めるように、仕事を片付けるのみ。これがいちばん難しいのだが…。 

 
今日の朝ごはんは、路上の屋台兼カフェで、バンミー(ベトナム風バゲットサンド)とカフェダー(アイスコーヒー)。ベトナムにはこういう無名の路上カフェが、それこそ無数にあります。

小さな屋台ですが、バゲットサンドはパテ入り、ハム入り、卵入りと幾つか種類があって、選ぶことができます。中でも卵サンドが美味しくて、ここの屋台は私のお気に入りの一つです。

注文すると、お店の女主人が、卵を2つ使ったスクランブルドエッグを目の前で作り、それをバゲットにはさみます。ニンジン、キュウリ、ダイコンの細切りを 載せて、最後に醤油と胡椒を振りかけて出来上がり。サクサクしたバゲットと、ホカホカの卵焼きのコンビネーションが気に入っています。


その間、わずか数分。それはそれは手際がよく、次々とやって来るお客さんを待たせることがありません。また、朝は5時くらいから夜は9時ごろまで開けているそうで、とても便利な存在です。

町の中心部にあるので、値段は、卵サンドが1万ドン、アイスコーヒーが5000ドンと割高ですが、それでも合計80円ほど。最近、当地でも増えている KFCやロッテリアのハンバーガー1個分よりも安くて、個人的な好みでいえば、それらより美味しいのですから、文句はありません。

屋台の横には、小さな机もあって、そこで食べることもできますが、基本は持ち帰りのようです。その場合、コーヒーは、こぼれないように、 密封性の高いプラスティックの容器に入れてくれます。今日は、屋台の横の席で朝ごはんを食べながら、この「カフェ日和」を書くつもりだったのですが、いつ も持ち帰りをしているせいか、自動的に密封容器に入ったコーヒーが出てきました。

ところで、こういう路上カフェでコーヒーを頼むと、たいてい、お茶の入った急須が一緒に出てきます。写真の右側に写っているのがそれ。これはどうするかというと、コーヒーを飲んだ後、このお茶をグラスに入れて飲むのです。

最初は「コーヒー味のするお茶なんて」と抵抗があったのですが、これが意外といけます。コーヒーの苦味をお茶がとってくれ、後味がさっぱりするのです。


お茶を飲んで口直しもできたし、そろそろ仕事に行きます。それでは皆さんも良い一日をお過ごしください。


<データ>
店名なし
住所:Le Duan(レユアン)通りとMac Dinh Chi(マックディンチー)通りの角。アメリカ領事館の脇(市民劇場から徒歩15分)
電話:なし
営業時間:05:00頃~21:00頃(無休)
メニューなし/ベトナム語のみ/持ち帰り可

 
先週、所用があってハノイに出張した。仕事は無事に終わって、「さあ夕食後は、ホテルに戻って仕事かな」と思っていると、取引先のAさんが、
「今晩、これからオペラハウスへ、ベトナム国立交響楽団の演奏会を聞きに行くんですよ」
という。

実は小生、クラシック音楽の大ファンである。ベトナム国立交響楽団(VNSO)は、その名の通り、ベトナムを代表するオーケストラ。今晩は日本人指揮者 の本名徹次氏の指揮で、ベトナムを代表する人気女性歌手であるミー・リンと協演するという。ホーチミン市にもオーケストラはあるが、VNSOに比べると格 段に落ちる。たまっている仕事は気になるが、できるものなら、久々にレベルの高い生のオーケストラを聴いてみたい。

ところが、このコンサート前評判が高く、チケットはとっくの昔に完売とのこと。チケットを持っているAさんとオペラハウスに行き、会場の前に出ていたダ フ屋と話をしたところ、定価が25万ドンのところ、90万ドン(約5000円)だという。これでは高くて手が出ない。諦めてホテルに戻って仕事をしようか と考えていると、オレンジ色のポロシャツにチノパンという中年の ベトナム人男性が声をかけて来た。

「キミは、演奏会を聴かないのか?」
「聴きたいんだけどね、チケットがなくて」
「…そうか。じゃあ、オレが入れてやるから、ついて来なさい」

半信半疑のまま一緒に入り口に行く。彼は、私を指差しながら、チケットのもぎりをしているアオザイ女性に二言三言、声をかけると、私を手招きした。
「話はつけたから。じゃあ、演奏会を楽しんでくれたまえ」
彼に背中を押されるようにして入り口に向かうと、先ほど彼が話をしていたスタッフが、にっこり笑顔で通してくれた。ど、どうしてなんだ?

しかし会場は全席指定席。入場できても、チケットがなければ会場の中に入ることはできない。エントランスホールで思案していると、先ほどの彼が現れ、「で、これがキミのチケットだから」と手渡すや、私がお礼をいう暇もないほど、あっという間に去っていった。

私のチケットはF列の5番。前から6列目、中央やや左手の特等席である。「これを入手するのには、苦労したんですよ」というAさんより良い席だ。かくし て、私は幸運にも、素晴らしい音楽に浸る一夜を過ごすことができたのだった。彼が何者だったのか、どうして、こんな特等席のチケットがあったのか、いまだ に謎である。

ベトナムでは、日本では当たり前のことがうまく行かず、困ってしまうこともあれば、今回のように、思いもよらない幸運が降って来ることもある。

そういうわけで、今週の笑ケースは、ちょっと趣旨は異なるが、笑えるエピソードを紹介させて頂いた。写真は、演奏中に撮影したものである。中央がミー・リンで、右端が指揮者の本名徹次氏。

お後がよろしいようで…。



(担当:越野 南雄)

 
ホーチミン市から週末、気軽に行ける旅行先としては、ヴンタウがいちばんだろう。ホーチミン市から南東約130キロのところにある海岸の町である。東京にとっての熱海、大阪にとっての白浜のような感じ、といったらよいだろうか。

ヴンタウと並んでムイネーというビーチリゾートも人気だが、ムイネーがバスで4時間ほどかかるのに対し、ヴンタウへはハイドロフォイルと呼ばれる高速船を使えば1時間半ほど。日帰りでも行ける気軽さなのだ。実際、ホーチミン市の旅行会社では、日帰りバスツアーを催行している会社もある。

そういうわけで、ふと思い立って、今度の週末はヴンタウに行ってみることにした。日本の友人が持って来てくれた長編小説があるので、海を眺めながらゆっくり読書を楽しみ、新鮮なシーフードに舌鼓を打とう、という算段である。

ヴンタウに行くには、前述した通り、ハイドロフォイルを利用するのが便利だ。もちろんローカルバスも出ている。運賃は300円前後と安いが、所要時間は 3 時間。一方船は、大人16万ドン(約900円)、子供8万ドン(約450円)と割高だが、所要時間はバスの半分の約1時間半。しかも1日に15便以上と頻発しているので、いつでも気軽に乗ることができる。これだけ船が便利なので、さすがのシンカフェも、ヴンタウ行きのバスを出していないのだろう。

ハイドロフォイルは以下の3つの会社が運航している。
●ヴィナエキスプレス Vina Express
●グリーンラインズ Green Lines
●ペトロエキスプレス Petro Express

出航時刻は以下の通り。これは発着場に書いてあった時刻表を写してきたもの。ホーチミン発もヴンタウ発も、3社とも同時刻に出航する。突然の運休や遅延はあるものの、ここ何年も、基本的にほぼ同じスケジュールで運航されている。
06:00(ヴィナエキスプレス)
07:00(グリーンラインズ)
08:00(ペトロエキスプレス)
08:30(ヴィナエキスプレス)
09:00(グリーンラインズ)
10:00(ペトロエキスプレス)
10:30(ヴィナエキスプレス)
12:00(グリーンラインズ)
12:30(ヴィナエキスプレス)
14:00(ペトロエキスプレス)
14:30(ヴィナエキスプレス)
15:00(グリーンラインズ)
16:00(ペトロエキスプレス)
16:30(ヴィナエキスプレス)
17:00(グリーンラインズ)

ただし、土日および祝日には、以下の便が増発される場合がある。
11:00/1130/1530/1545/1635/1645/1650
(運航スケジュールは、いずれも2009年5月17日現在の情報)

料金は3社とも同じ。同じ船着場を出て、同じ船着場に着く。サービス
内容なども大差はないらしい。それなのに、どうして3社で運航しているのか。理由は分からないが、何か事情があるのだろう。

それはさておき、ヴンタウに滞在できる時間をなるべく長くするには、
・ヴィナエクスプレス:往路6時ホーチミン発、復路16時半ヴンタウ発
・グリーンラインズ:往路7時ホーチミン発、復路17時ヴンタウ発
このどちらかの選択肢になる。前回は確かグリーンラインズだったので、今回はヴィナエクスプレスを利用することにした。

船が出るのは、マジェスティックホテル近くの船着場から。 予約は電話でもできるそうだが、私はいつも船着場に行って直接、申し込んでいる。そこでお金も払って、そこで切符まで受け取ったほうが、安心できるのだ。今回も、前日、金曜日の朝、出勤前に船着場に行って購入した。

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